バグパイプって何?な人に向けたバグパイプ解説

バグパイプ

こんにちはこんばんはバグパイパーヒロシです。

ウキウキして夜寝たのに、朝になるとすっかりリセットされてしまうことがよくあります、気分も利子つけて返して欲しいですよね。

さて今日は、「そもそもバグパイプって何?聞いたことない」って人に向けたバグパイプ解説をしようと思います。

バグパイプという名前

バグパイプって名前が聞き慣れないですよね?でもこれ、由来が分かるとすごく単純です。

バグパイプは、Bagpipeと書くのですが、これ、

Bag + pipe = Bagpipe

つまり、袋と菅で出来た楽器 というわけです

めちゃくちゃ単純なネーミングですね

そして、この管の部分ですが

息を吹き込む部分を除けば、それぞれ笛になっています

根本に「リード」と呼ばれる音の出る部分がついており、それが息によって振動し音が出るわけです

ドローンという部分のリード
チャンターというメロディ管のリード

なので

このバグパイプは計4つの笛を同時に鳴らしている、ようなものなのです

各部の名前

バッグ と パイプ で終わってはいけません

バグパイプにもちゃんと各部に名前がついています

パイプバッグ

単に「バッグ」とも呼ばれます

バッグは長い目で見ると消耗品です、空気漏れがひどくなると交換します

牛や羊の皮が使われますが、最近は空気漏れのないゴアテックスのバッグも増えてきました

チャンター(Chanter)

メロディを奏でる管です、この管の音孔を指で塞いだりすることで音程を変えます

歌い手のことを「chanter」と呼び、そこから来ている名前のようです

ブローパイプ(Blow Pipe)

息を吹き込む管で、根本には弁がついています

吹き込む(Blow)管(Pipe)ですね

ドローン

「虫の羽音」を意味する単語からドローンと名付けられました

最近は飛ぶほうのドローンが有名ですね、このドローンも名前の由来は同じです

演奏中、低音を出し続ける役目をしています(これを通奏低音といいます)

中世のころは伴奏と言えば通奏低音のことでした、メロディ+通奏低音という形態が多かったのですね

ドローンはそれだけでも多くの魅力があるので、また個別で記事にします

音が途切れないのはなぜ?

バグパイプに興味を持ってくださった人によく聞かれる質問

「なぜ息継ぎをしているのに音が途切れないのですか?」

演奏見てもらったら分かるのですが、息を吹いていないときでもバグパイプは音が出ます、確かに不思議な楽器ですよね

これ、バグパイプは「息と腕」で演奏する楽器だからです

腕でバッグに圧力をかけている

笛というものは、息がリードに吹き込まれることによって、空気が振動し、音となります

ただ一般的な笛と違い、バグパイプは吹いた息がリードに直接当たるのではなく、一度バッグの中に貯まります

そして膨らんでいるバックを腕で支え、演奏中はバッグの圧力を一定に保ちます

息を吹いていない間は腕の力だけでバックの圧力を保ち、吹き始めたら腕の力を緩め、って具合で演奏します

息以外に腕の力も使って演奏するので、息継ぎをしても音が途切れないわけですね

このバッグ操作が後にふいご型となり、アコーディオンに繋がったと言われています

息を吹き込むブローパイプの根本には弁がついています、逆流防止のため

なので息をバッグに吹き込むことができるわけです

ブローパイプの弁

余談ですが、この弁の調子が悪く、空気が逆流してくると、むせます ものすごく

息を吸おうと緩めた頬と喉に、腕で押し返された息の圧力が直撃しますからね

バグパイプの特徴

ダブルリード

バグパイプの魅力は何といっても独特の音色です

ほとんどのバグパイプはダブルリードという少々特殊なリードでメロディを奏でています

オーボエのダブルリード
バグパイプのリード

クラシック楽器だとオーボエ、ファゴットがダブルリード楽器に当たるのですが、ダブルリード楽器はその音色からメロディ楽器であることも多いのです

またチャルメラもダブルリードで、高い圧力で鳴らすと大きい音が出せるのがダブルリードの強みです

途切れない演奏

バグパイプは袋で空気をためる構造のため、音をとぎらせることなく演奏できます

吹奏楽器のほとんどが息継ぎを考えて演奏しなければならないのに対し、バグパイプは10分くらい連続で演奏するのも訳ないです

逆にスタッカートや休符など、音を一時的に止める演奏ができないということにも繋がりますが、音が途切れないことはバグパイプの独自性、個性に強く関わっています

豊富な装飾音

前述のとおりバグパイプは音を止めることができないのですが、これだと音と音の切れ目がわかりません

その代わりとして、様々な装飾音を音の切れ目に挟むことで、疑似的に音を途切らせるようになりました

具体的には、押さえていた音穴を一瞬離して装飾音を挿入します

リコーダーで、「タンギング」をして音と音を区切った経験があると思いますが、バグパイプではタンギングの代わりに装飾音で音を区切る、というわけです

スコットランドはこの装飾音に特化したバグパイプ文化を持っており、様々な装飾音と名前が定義されています

様々な装飾音が使われているバグパイプ曲の楽譜

この装飾音はバグパイプの演奏に色を付ける、とても重要なものなのです

様々な「バグパイプ」

また、よくあるのが、「バグパイプ」というひとつの楽器がある、という間違いです

実際は、バグパイプっていう「分類」のほうが近い

実はバグパイプって世界中のあちこちにめちゃくちゃあって、しかもそれぞれ名前や構造が違ったりします

スペインのガイタ・ガレガ(Gaita Gallega)

半音が出せたり、2オクターブ目の音が出せたり、かなり音楽的なバグパイプです

トルコのトゥルム(Tulum)

チャンターが2本で1本の形になっており、押さえ方で和音を出せます

ブルガリアのガイダ(Gaida)

バッグがとても大きく、ドローンも地面につきそうなほど長いです

スコットランドのバグパイプ

特にスコットランドなんて

緯度の高い地方の「ハイランド」バグパイプ(Great Highland Bagpipe)

多分一番有名なバグパイプ

逆に「ローランド」バグパイプ(Lowland Pipes,Border Pipes)

音や大きさの小さい「スモールパイプ」(Small Pipes)

…書き出すと止まらないのでこのあたりに

とにかく、世界に色々なバグパイプがあるってことが分かってもらえたら

おわりに

いかがだったでしょうか、バグパイプに興味を持ってもらい、また詳しくなって貰えたなら幸いです

もっとバグパイプのことについて聞いてみたい、バグパイプの演奏を生で聞いてみたい、と思ってもらえたなら、↓のLINEや、メールからどうぞお気軽に連絡ください!

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