キルトについて

バグパイプ周辺知識

こんにちは、こんばんはバグパイパーヒロシです。

皆さんは、キルトといってどういったものかイメージが付きますでしょうか。

人によってはキルティングのほうが浮かぶかと思いますが、今回はスコットランドの民族衣装「キルト」を説明していこうと思います。

キルト(kilt)とは、スコットランドで着用される、エプロンスカート状の民族衣装です。

スカートの形をしていますが、古来は男性しか着用を許されなかったことから、「男らしい服装」といえます。

パレードでキルトを着るバグパイパー

現在、スコットランドでキルトは、結婚式などの催事や祭礼時に好んで着用されています。また、ハイランドゲームズという運動会のような祭りや、軍隊、パレードでも見かけることができます。

バグパイパーの正装と言っても過言ではなく、バグパイプ、キルト揃ってスコットランドの文化を象徴する存在です。

その起源は明らかではありませんが、16世紀末期には記述されています。柄は、タータンチェック柄(スコットランドではタータンとだけ言う。)が最も一般的です。

様々なタータン(tartan)

スコットランドでは各家庭にタータンがあると言われ、日本でいう家紋のような立ち位置をしています。ハイランドゲームズでは、開会式にタータンを納める儀式のようなものも存在します。

グレートキルト(古来のキルト)着用前 プリーツを作って地面に置いて着る

古来のキルト(グレートキルト)は一枚の長い布でした。地面に折り畳みプリーツを作って、その上に寝ころびベルトを締める、という形で着られていました。

非常に長い布であったため、余った部分で上半身をポンチョのように覆うこともできたようです。

寝袋、雨除け、カッパ、衣服 といった様々な役割を担う、超アウトドア、サバイバル向けの衣服だったと言えます。

毎度着るには不便であり、またプリーツを綺麗に作るのが難しいことから、19世紀以降は縫製のされたキルトが普及しています。

プレード(plaid)のあるキルトの着用

長さの余った部分は肩にかけていたため、これがプレード(Plaid)という装飾品として呼ばれるようになりました。古来はキルトとプレードは一体でしたが、縫製されたキルトが普及してからは別のものとして扱われています。

個人的には、プレードがあるとより一層キルトらしさが増し、またプレードが風になびく姿はとても心に来るものがあります。

スポーラン(sporan)

キルトを着用する際は、スポーラン(sporan)と呼ばれるポシェットのようなものも着用することとなっています。

スポーランは風でキルトの前面が捲り上がらないように重しの役割をしています。またキルトにはポケットがないため、小物入れの役割も兼任しています。

重しとしてもう一つ、キルトピンというものが存在します。

着用者から右側の表面にのみ、キルトピンというピンを装着します。

動きの邪魔とならないかつ捲れ防止のため、内側の布までは通さず、表面にのみつけるようです。

いかがだったでしょうか

キルトを、ただ異国の服、またはメンズスカートとしてだけ見るのではなく、文化の一つとしてみることができたなら幸いです。

これで一つ、読者がスコットランド好きになると信じて

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